ケーキの切れない非行少年たち

少年犯罪のニュースが報道されるたびに

「この少年・少女は、どんな人生を歩んできたのだろう」

と思うことは少なくないですね。

私自身も、保護者支援や子ども家庭福祉の講義を持つ中で

「非行」や「不登校」についても考える機会が増えています。

今回お勧めする本はこちら
「ケーキが切れない非行少年たち」です。

「ケーキが切れない」と聞いて、「親の関わりが乏しく、誕生日を祝ったことがない子どもたちの話だろうか?」と思い、購入しました。

しかし…内容は全く別の話でした。

筆者は、児童精神科医であり、多くの非行少年たちと出会ってきました。彼らと接するうちに「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気がつきます。
少年院には、物事を認知する力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら想像出来ない非行少年が大勢います。
「見る力」「聞く力」「書く力」「話す力」が弱いため、考える以前に大きな問題があるのです。
この問題は、普通の学校でも同じなのだということに根深さを感じます。人口の十数%いるとされる「境界知能」である人々に焦点を当てることで、困っている「こと」発見し、必要なスキルを身につけていくための道を探っていく本です。

図2-1.2-2 は3等分、2-3,2-4は5等分を表した図。

この本を読んでいると、被害者が被害者を生む悪循環の構図が見えてきます。
被害者を出さない方法は、子どものサインに気付くことだそうです。

サインの出始めは小学校2年生頃からだといわれています。
主なサインはこの通りです。

・感情コントロールが苦手ですぐカッとなる
・人とのコミュニケーションがうまくいかない
・集団行動ができない
・忘れ物が多い
・集中できない
・勉強のやる気がない
・やりたくないことをしない
・嘘をつく
・人のせいにする
・じっと座っていられない
・身体の使い方が不器用
・自信がない
・先生の注意を聞けない
・その場に応じた対応ができない
・嫌なことから逃げる
・漢字がなかなか覚えられない
・計算が苦手


保護者支援には、直接的な「How To」も必要です。

そして「いろいろな見え方がある」「もしかしたら…」という視点を持つだけで、保護者への関わりや子どもへの眼差し、関わりの種類に幅を持たせることにつながります。

様々な本や記事を読み、園内で共有しながら、スキルアップをして行きましょう。

2020.07.18 がじゅまる情報局

イメージを膨らます”コツ”

5月。養成校のオンライン授業に向けて、楽しい試行錯誤をしています。

オフラインの授業では、学生の「?」という反応や、こちらからの問いかけへの返事によって、学びの深度を確認したり、より詳しい説明を付け加えたりしてきました。

しかし、オンラインとなると…

こちらが伝えたいことをほぼ一方的に伝えることになります。

どんな表情でこの動画を見ているのか。

問いかけに対して、考えを持ってくれているか。

考える時間が十分にあったか。などなど。


初めてのことに少し臆病になりながらも、まだ顔も見たことのない学生さんから届く文字から感じる表情や期待や不安、眠い目を擦りながら見ている姿を描いては、想像をたくましくしています。


そして…

これまで、どれだけ「うなずき」や「表情」から情報を得ていたか(捉えちがえも含めて…)を、認識する機会にもなっています。


今回気づいたことは、「オンライン」でも「オフライン」でも、講師として大切にしたいことは、受講者が「自分の経験や考えていることをもとにイメージを膨らませて、実生活の中に活かせる学び」を得ること。です。

忙しい、時間がない、お金がかかる、そのうち、今更…なんて言葉も聞こえてきますが、明日の自分のための行動を取りたいと思う、コロナの日々。

保育士さんが、

仕事からお家に帰る車の中で。

買い物に行く時のエコバックの傍に。

観葉植物に水を上げるタイミングで。

少し冷えた洗濯物を取り入れる時。

小さな学びが、日常の中に取り入れられ始めていることを嬉しく思います。


さて、今日のお届けは…

養成校の学生にお知らせした「イメージを膨らませるコツ」に役立つ1冊です。

クスッと出る笑いを堪えることが精一杯の228ページ。

「あのね」子どものつぶやき =朝日新聞出版社 

ある朝。

「昨日、ママと歯医者さんに行く夢を見たよ」

「あら、そうなの」という母に、

「え、知らないの?一緒に行ったじゃん」

Mさん(5歳)

ウンチをしたとき、一緒におならが出た。

「あ ウンチの声がした」

Sさん(2歳)

「もうすぐ大人の歯が生えてくるね」という母に、

「じゃあ お母ちゃんには もうすぐおばあちゃんの歯が生えてくるの」

Mさん(5歳)

ギュッと詰まった言葉から、会ったこともない子どもたちの顔を、思い浮かべて見るのも楽しいかもしれませんね。


2020.05.23 がじゅまる情報局