保護者支援を考える〜おすすめの書籍〜

『どこまでが保護者支援ですか?』
という質問を週に1度は受けています。


私にも答えはなく、
『どこまで』という線引きは
できないと思っています。

理由はその時々でできることが変わるし
世の中も変わっていくし
昨日正しいと思っていたことが
やっぱり違う方法の方がいいと
思うことはあるからです。

園によっても
人によっても基準は様々で

価値観の違いなのか
認識の違いなのか
説明不足なのか…

時にはチームワークに影響が出ることもあるようです。

それでは本末転倒です。
誰が、何が正しいではなく
私たちは何ができるか。が重要です。

つまり
正解がないからこそ
常にその時の『最善策』を考えながら
できることをコツコツと続けていくのです。


私たちは
小学校1年生に上がったばかりの時に
全く解けなかった掛け算九九を
毎日練習することで
今は当たり前に生活の中で使っています。

そして
歯磨きも洗濯も
生活の中で誰かに習いながら
身につけてきました。

保育の仕事も同じように
やったことのない早番も
今ではメモを見なくてもできるし
保育指針を見ながらでなくても
子どもの発達がわかるようになりました。

できることを増やしている真っ最中。4歳児のロッカーには宝物がいっぱい。

それと同じように
保育士自身が成長し

保護者に伝えられる
『子どもと生活する上でのコツ』や
『手立て』を増やしていくことで
できることは増えていくし
それでも相手との距離感や
その時の状況や判断次第では
思うように実践できないこともあります。

限界があることも理解しながら
諦めず腐らず
人のせいにせずに続けていくことができれば
それが唯一正解と言えるかもしれません。

昨日よりも今日。
今日よりも明日。

そんな気持ちで保護者支援を考え

保護者に対しても
仲間に対しても
そして自分に対しても
『成長していく存在』として
関わっていきたいものですね。


保護者支援を考える人に、おすすめの書籍

方法や手立ては、
相手のことを知ってこそ
使うことができます。

保護者支援を考え始めた方に
目を通していただきたい3冊です。

◯いろいろな環境で育つ人のことを、まずは知ってみませんか

◯統計や、支援者の声から知るための本

◯向き合っている相手は、『保護者』であるまえに『親』であることを忘れたくないですね

保護者がほっとする。そんな保育をできるように心がけたいものです。

2020.12.09 がじゅまる情報局

<待望の新刊!>海をあげる

キャリアアップ研修で、
毎回のようにご紹介させていただいている
「裸足で逃げる」の著者
上間 陽子さんの新刊です。

これまでweb連載を
読ませていただいていましたが

改めて手に取る本は
ずっしりと重く
ざらざらした手触りが
懐かしい包紙のように感じました。


耳の横が
ぞわぁ〜っとなる気持ちを
何度も何度も味わいながら

まるでそこで
私も一緒にインタビューをしていて
登場人物の声を聴いているような
気持ちにすらなります。

2017年8月8日
「裸足で逃げる」を手にした私は
いてもたってもいられず

上間さんに会いにいきました。
その時に
「保育園に預かってもらえる子どもたちは幸せだと感じています。
生活の保障に加え、母親も安心感を得ることができる」

「大人も子どもも育つ場所として、存在していて欲しい」

と、柔らかい表情でおっしゃたことを思い出します。

今思うと、
本書に出てくる娘さんとの
保育園での生活があっての言葉だと
より納得させられます。


キャリアアップ研修を
本当の意味で
保育士自らが
未来を切り開くための
機会にするためには
何が必要なのか…と
探していた頃でもありました。

大人も子どもも育つ。
育てるではなく、育つ。

育つという言葉には
なんだか2本の足でしっかりとたった
土台をしっかりとして
伸びていく姿が浮かんできます。

「育つ」と「巣立つ」の音が似ているからなのか
自分の意志が含まれているからなのかもしれません。


『海をあげる』は

一人の女性を取り巻く
いろいろな人たちの願いや
言葉や感情
そして人生が

ぎっしりとした
おばあちゃんのおにぎりのように
詰まった本です。

上間さんの言葉たちは
どうしてこんなに体の隙間に入ってくるのだろうと
いつも思います。


沖縄の子どもや大人に関わる皆さん。
是非手に取って

沖縄の風景や
日常や
ご自身の思い出を想像しながら
一枚一枚めっくってみてください。


上間 陽子 さん
1972年、沖縄県生まれ。普天間基地の近くに住む。
1990年代から2014年にかけて東京で、以降は沖縄で未成年の少女たちの支援・調査に携わる。2016年夏、うるま市の元海兵隊員・軍属による殺人事件をきっかけに沖縄の性暴力について書くことを決め、翌年『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』(太田出版)を刊行。
調査対象者に原稿を実際に読んでもらう「読み合わせ」からはじまった本書は、沖縄のいまを伝える作品として大きな反響を呼んだ。現在は若年出産女性の調査を続けている。
                     =ちくまwebより引用=


「裸足で逃げる」はこちら  特設サイト