卒園式の話

今日は卒園式!という園も多かったのではないでしょうか。
私も、今日はある園の卒園式にお邪魔しました。

一人一人、台に立ってお辞儀をする入場の時。

残り5人くらいのタイミングで、なかなか次の卒園児が出てこないな〜と思っていました。

なぜだろう。と辺りを見渡しても、先生たちも在園児も、保護者でさえも動じずに何かを待っているようです。

ピアノの演奏も止まることなく、園長先生も笑顔のままです。

ピアノの音が少し控えめになった頃、泣きながら、一人の女の子がゆっくりと入場してきました。

そして、台に上がるのにも、本人のタイミングを待ちます。

先生が耳元で話しかけると首を横に振り、じっと動きません。

さて、どうするのかな・・・と眺めていると、その子のお母さんが、保護者席からゆっくりと歩いてきました。

お母さんはその子の様子を責めることも、恥ずかしがることも、悲しむ様子もなく、手を取り一緒に台に上がりました。

拍手を受け、その子はゆっくりと席に着きました。
会場は暖かい空気が流れていました。


私は、お母さんの行動、他の保護者の様子、そして何より他の卒園児も当たり前に待っていたことに、この園が大切にしてきたことを見せていただきました。

式も無事に終わり、静かになったホール。
みんながクラスに戻った頃に、その子が一人で卒園制作の絵本を声に出して読んでいました。その様子は、園での暮らしぶりが充実していたことを物語っていました。

保護者と保育者が、保育園は「子どもを預ける場所であることと同時に、子どもが育つ場所であること」を理解しあっているのだと思う出来事でした。

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